■基礎編
1.はじめに
2.構成説明
3.基本Configを入れてみよう
4.ステータスを確認しよう
■アレンジ編
5.as-pathfilterを入れよう
6.prefix-listを使おう
7.Configをグループ化
8.LocalPreference値で経路制御してみよう
9.VRRP Trackingを組み合わせよう
10.MED値でお願いしてみよう
11.NATを併用してみよう
■再配送
12.Staticを再配布しよう
13.BGPをOSPFに再配布しよう
14.OSPFをBGPに再配布しよう
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今回はBGPではないですが、障害時の通信フローを見なおしてみましょう。最初の2.構成説明で記載をしましたが、主系回線障害時の通信フローについてです。
host1からの通信
1.VRRP MasterのルータAに到達
2.ルータAはWAN側経路が使えないので、iBGP渡りでルータBに
3.ルータBもiBGPで障害検知、nexthopをWAN側経路に変更し外部サイトへ転送
この経路はあまり効率がよくありません。
もちろんこれは現場の設計思想によりけりで、障害時の状態変遷を最小限に食い止める、ってポリシーである場合もありますので一概に良し悪しを言えるものではありません。
■要件
VRRP Trackオプションを使ってこのような経路にしましょう。行戻りの経路も同じになりますしね。
■実装
ルータA
interface Vlan200
vrrp 10 track 1 decrement 10
track 1 interface fastEthernet 0 line-protocol
fa0が落ちたらVRRPのPriorityを10下げる。10下げると105から95に下がるので2号機にMasterが寄る。CiscoのVRRPは自動でpreemptが機能する。逆に無効化したい場合はno vrrp 10 preempt。
■Config
part9.ルータA_config
※OS Verにより一部投入してるのに非表示になるConfigがあります。
5 thoughts on “【初心者向け】 簡単BGP講座 9.VRRP Trackingを組み合わせよう”
fa0がリンクアップしているが通信できない状態であった場合、どういった動きになりますか?
>カツカレーさん
fa0でBGPパケットが受け取れない場合、BGPタイマー値に従って図中のような迂回経路に切り替わりますよ。
トラッキングが正常に働いたうえで図中のような迂回経路に切り替わるのでしょうか?
VRRPはリンクアップしているが通信できない状態だと両機アクティブになると聞いたことがありまして
それと同様にトラッキングがうまく働かないのかなと思った次第でございます。
そんなことはないですかね?
>カツカレーさん
Trackingはリンクダウンがトリガーとなって機能します。(この記事では)
なので、fa0がリンクアップしているとTrackingは機能しません。
混乱した時は初心に戻りOSI階層毎に何が動いているのかを整理すると良いかと思います。
①1層でXXが起こる→②XXパケットがXXへ届かない→③3層でXXが起こって→④経路が変わる、みたいな。
VRRP両Masterは、副系ルータでVRRPパケットが受け取れないと発生しますよ。
どうもいろいろとご丁寧に回答いただきありがとうございました。