vmware連載コラム
今流行りのvSAN2ノード構成を導入した際、苦労したのまとめ
【vmware2ノードvSAN導入記録】01 HCIを取り巻く現状
【vmware2ノードvSAN導入記録】02 ライセンス注意点、スケールアウトの幻想
【vmware2ノードvSAN導入記録】03 かかった費用と見積もり時のチェックポイント
【vmware2ノードvSAN導入記録】04 納品編
【vmware2ノードvSAN導入記録】05 構築編
【vmware2ノードvSAN導入記録】06 障害時動作
【vmware2ノードvSAN導入記録】07 DELLサポート利用時
【vmware2ノードvSAN導入記録】08 ZABBIX登録
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【vmware2ノードvSAN導入記録】02 ライセンス注意点、スケールアウトの幻想
■はじめに
HWとは別に買わなければならないvmwareライセンスはvSphere Essentials Plus+vSAN Standard
もしくは
“HCI Essentials Kit”となります。
■必要になるライセンス
vSAN2ノード構成を買おうとするとライセンスは以下になります。
①vSphere Essentials Plus x1本
-vCenter for Essentialsがバンドル
ESX管理可能台数は3台まで(実行ノード2台とvCenter用ノード1台で消費しきる)
-6CPUバンドル
-実行ノード2台とvCenter用ノード1台すべてを2 Socket搭載ができる
-vMotionはできるがProactive HA、FTはできない。(ちなみにvmwareの人もFTは推奨しない模様)
-Storage vMotionができない
②vSAN Standard x2本
-重複排除、圧縮機能無し。
ここがNutanix,SimpliVityに大きく負けるポイント。実行ノードの搭載CPUの数だけ買います。
“HCI Essentials Kit”を選択する場合、vSANが6CPU分バンドルになるので値段がかなり高くなります。
■CPUのSocket数の注意点
素人は絶対 2 Socket にしないでください!くっそ面倒くさいです。たくさんコアがほしくてもXeonの18C/36Tで我慢してください。それよりCPUパワーほしいなら本当のHCIに行ってください。それくらい2Scoketはオススメしません。今後すべての購入品にCPUライセンスが関わってきます。
■WindowsServerVMを4台立てる見込みがある場合
Datacenter Editionを買ってください。初期費用はちょっと高くつくけど、ライセンス違反に怯えるよりずっと増し。WindowsServerを4台立ててれば元が取れます。
■vSAN 2ノード構成のデメリット
安く導入できる仮想基盤クラスタというこで、2018年に入りベンダー各社が一斉に売り込んでおりますが、”なんちゃってHCI”なので要注意。
・貧乏人に合わせ無理やり敷居を下げたのでWitnessという仮想マシンを立てる手間が増えシステム構成が複雑に。
・スケールアウトが実質不可能。
もし3ノードにスケールアウトしたい場合、次の課題が発生。
・vSphere Standardライセンスを買い足し
・vSphere StandardにはvCenterServerライセンスが付属しないので、vCenterServer Standardを買うか、
もしくはパッケージの”vSphere Standard Acceleration Kit”を買う。
・10Gスイッチ →直結できないので買い足し
・vSANの構成変更 →かなりの工数と稼働システムのダウンタイム
続く